この記事は盛り上げランキング上位のいおさんに寄稿して頂きました! |
皆さんどうもこんにちは、いおです。
さて、ここからはいおが以前使用したシナリオを、サンプルとして
提供させていただきます。シナリオの詳細、アレンジの入れどころなどは
シナリオの情報を書ききった後にまとめて載せておきます。
と、その前に参考質問のところに筆者が載せているルール説明も載せておきます
GMをするときはここからコピーしていくと手間が省けますよ。
(質問1)
この村は、閉じ込められた主人公に指示を出して彼を部屋から脱出させる、脱出ゲームです。
皆さんは天の声となって主人公を導いてあげてください。
(なお、主人公役はGMがします)
(質問2)
部屋の中には脱出のためのアイテムや、暗号が隠されています。それらを探し出して駆使し、あるいは解き明かして主人公を助けてあげましょう。
(質問3-カジュアルモード)
質問の順番は自由ですが、1度質問したら回答が返ってくるまで次の質問はお控えください。
また、この村は平和村です。投票は最も頑張ったと思う人にお願いします。
(質問3-クラシカルモード)
ただし、皆さんの中にはオオカミが紛れ込んでいます。狼は脱出に失敗するBADENDに主人公を誘導してください。村人は最終的に、狼に投票してください。
質問の順番は自由ですが、1度質問したら回答が返ってくるまで次の質問はご遠慮ください。
シナリオ1「古墳探検記(クラピカの奴)」 カジュアルモード
村側のお題
俺は探検がてら山の洞窟に入ったんだが、そこはどうやら古墳だったらしく、しかも閉じ込められてしまった。
俺が閉じ込められた部屋は立方体形の部屋。中心には妙な雰囲気の像が座っている。幸い部屋の隅のかがり火のお陰で視界は確保されているが…さて、どうしようか。
人狼側のお題
フローチャート
- 情報1~5、棒、布を入手
- 大きな像の背中をたたく
- 情報6を入手
- 北の石碑の[リ][キ]を押すと道が開く。
- 分かれ道。布かたいまつで風向きを見れば出口が右だとわかる。
道具1 細長い布
道具2 細長い棒
(隠し道具1 たいまつ)=棒に布を巻き付けて、かがり火から火をつける
シナリオの詳細
お題公開時に与えられる情報は像、かがり火の2つ。このうち
像を調べると像が持っている布と棒(道具1,2)と情報1、
かがり火に近づくなどで部屋の端にいくと情報2~情報5
が手に入る。情報1の北と書いてある部分に北の石碑の文字を、東と書いてある部分に東の石碑の文字を、と埋めていくと下のようになる。
そのまま読んで、
「君が来た道を戻りたいのなら 像の棒を取り それで大きな像の背中を叩け。」
像の棒を拾うのはこれが読めた時点で構わない。文章の通りに背中を棒でたたくと
情報6が手に入る。情報6も情報1と同じ要領で埋めていくと、下のようになる。
矢印の部分を縦読みして「北のリキを押せ。」
北の石碑の[リ][キ]を押すと出口への道が開かれる。
最後は分かれ道。シナリオでは右が正解となっている。
出口からは空気が入れ替わるため、風向きを知ることができればどちらが出口かわかる。
風向きを見るにはたいまつを使う。このたいまつは布をそのまま使って代用してもよい。
出口が分かればゲームクリア。晴れて脱出成功となる。
アレンジの入れどころ
たいまつを作る際、最悪木と火があればそれだけでも作れます。
また、今回は棒が木製であることを想定していますが、鉄製に変えるのも一興。
この場合出口を探るとき、たいまつにしても布にしても、布が必須アイテムになります。
はじまりの手記を最初から主人公に持たせるなどして像から注意をそらし続けつつ
像の棒を調べた時には布に気づかない、などすればうまくいけば
プレイヤーを詰ませられるかもしれません。
あと、最初から出口は右だと決めていましたが、出口を断定できずに道を選んだ場合
どちらを選んでも脱出失敗コースなんてのもありだと思います。
ほかには始まりの手記を、炙り出しをしないと見えないことにしたり
かがり火を中央に寄せて壁に意識を向けにくくしたり、など。
シナリオ2「キャット&ダブルロック」 カジュアルモード
(難易度高め)
村側のお題
ある日私が目を覚ますと、真っ白な部屋にいました。部屋の中には
床に赤いボタン
二つの箱が乗った机
二つのランプがついた扉
冷蔵庫
がありました。この統一感も生活感もない感じ、もしや密室、というやつでしょうか。
くぅー、燃えてきます!張り切って脱出しましょう!
人狼側のお題
フローチャート
- 底の抜けた箱からケージのカギを入手
- 猫を解放、隠し通路発見。
- 煮干しで猫を誘い出し、扉の鍵入手
- 暗いところで餌を食べる習性を利用して猫を捕獲
- 猫をボタンの上に置き、カギを使い脱出
情報1:箱の前のメモ
同をさいか干
様歯れてらか
に科た付だら
足にもけにび
せもの足おた
この答えをタッチパネルに打ち込むがよい
さすれば箱の錠が開かれん
情報2 床のボタン
加圧式ボタン。一定以上の重量が乗ると作動しロックを解除する。
情報3:猫の習性
・明るい所が苦手で隠し通路を気に入っている。
・餌で釣ることができるが明るい所では食べない。
・警戒心が強いが、食事中は油断する。
道具1 ケージのカギ
道具2 にぼし
道具3 扉の鍵
道具4 空のケージ
道具5 猫のいるケージ
シナリオの詳細
冷蔵庫を調べると煮干しが手にはいる。ケージの中の猫に煮干しを見せると反応を示す。また、煮干しを床に置いたら猫はそれを巣に持ち帰り食べる。
机の上には2つの箱がある。1つ目はケージで、猫が入っている。2つ目は黒い箱で、箱の前には情報1が置いてある。この箱は実は底が抜けており、持ち上げるだけで簡単に中のものが手に入る。中にはケージの鍵がある。
ケージを開けると猫が逃げ出し、障子紙を突き破る。この時に隠し通路が解放され、この奥に扉の鍵があるが猫が邪魔をして回収できない。そのため、煮干しを遠くに投げて猫が取りに行っているうちにカギを入手する。
その後、猫を捕まえる手段は以下の2つ
- 先ほどと同様に煮干しを投げ、猫がいない間にケージを隠し通路に入れる。猫が煮干しを食べている間にケージを閉める。
- 机の下にケージを置き、中に煮干しを置くと猫が煮干しを取りに来るが、机の下は薄暗いためその場で煮干しを食べる。食べている間にケージを閉める。
猫を捕まえればあとはケージごと猫をボタンの上に置き、鍵を使えば脱出できる。
ちなみに、暗号の答え。
縦に読むと干からびた体において付け足されたものを歯科にも同様に足せ、となる。
ひからびたからだ、つまり[ひ]から[び]、[た]から[だ]に付け足されたのは濁点である。
これをしかにも同様に足すと、答えは「自我」となる。
アレンジの入れどころ
箱を底の抜けたものにせず、本当に暗号を解かせる。(ノーヒントなら難易度が爆増します)
猫が餌を食べる条件を[巣にいるとき]に変更すると捕獲方法が①のみに限定されるなど。
煮干しを食べられる上限を設けるのもありです。これを導入するなら
BADEND「満腹」としてクラシカルモードにするのもよいでしょう。
など
注意:今回は「実は箱を手に取るだけでいいんだよ~」というブラフを入れましたが、
ブラフは入るだけで難易度が爆上がりします。そのうえ解けても肩透かしを食らいます。
入れる際はとにかく慎重に、慎重に。せめてブラフの暗号を「かたたたき、ヒント:狸」みたいな簡単なものにするかいっそ暗号なくしちゃうほうが無難かもしれません。
シナリオ3「いつもなら届くのに」(カジュアルモード)
村側のお題
俺は友達の家に呼ばれた。んだが、いざ部屋に入ると俺は閉じ込められてしまった。どうやら謎を解くまで出してくれないらしい。
部屋の中のめぼしい物は
机、棚、ベッドの3つだ。
仕方ない、あいつの暇潰しに付き合ってやろう。
注意!今回の主人公は怪我のせいで車いすに乗っています。
人狼側のお題
フローチャート
- 情報1と縄を入手
- 情報1より、棚の上のぬいぐるみをとる
- ぬいぐるみから情報2を入手
- 情報2より、ベッドの下から情報3入手
- 情報3より、お子様と叫ぶ
情報1:机のメモ
ソトネイウ ニアギリマ
↓↓↓↓↓ ↓↓↓↓↓
〇〇〇〇〇 〇〇〇〇〇
情報2:ぬいぐるみのメモ
ボ↑ッデ↓ね↓す↑つ↑↑
情報3:ベッドの下の紙
蚊→木
愛→上
IKEA→教え
小声→鈴木
赤き火→?
答えを大声で叫べ
情報3+:ベッドの下の紙
1)蚊→木
2)愛→上
3)IKEA→教え
3)小声→鈴木
4)赤き火→?
答えを大声で叫べ
道具1:縄
道具2:ぬいぐるみ
道具3:掃除機
シナリオの詳細
村のお題にもある通り、初期情報は机、ベッド、棚の3つ
机には情報1、ベッドには道具1、棚には上に道具2、および道具2には情報2がある。
また、他にめぼしいものがあるかを聞かれたら、窓、掃除機、本棚がある、とでも伝えればよい。窓、本棚に情報はないが、掃除機はアイテムとして入手可能。
情報1はすべての文字を1つ下にずらすと[たなのうえ ぬいぐるみ]となる。なので棚の上のぬいぐるみをとる。しかし、車いすの主人公は棚の上に手が届かない。そのため、縄、もしくは掃除機を使って人形をとる必要がある。情報1解読前は人形が情報2を持っていることを基本公開せず、情報1を解読後に情報2を公開することが望ましい。
情報2は、矢印の直前の文字を、↑なら前に、↓なら後ろに矢印の分だけずらすと[ベッドのした]となる。ベッドの下にはよく見ると奥のほうに紙(情報3)が落ちている。こちらは縄ではとることができず、掃除機が必要となる。
情報3は文字数の分だけ後ろにずらすと矢印の先の文字になる。
たとえば、1文字の蚊は1つずらして木に、2文字の愛は2つずらして上に。
なので4文字の赤き火は4つうしろにずらすと[お子様]となる。
主人公が[お子様]と叫べば扉を閉じている友人に声が届き、脱出完了となる。
なお、情報3+は必須の情報ではない。裏を見るなどの行動をプレイヤーがとったり、ゲームが膠着状態に陥った時にヒントとして放り投げるとよい。
アレンジの入れどころ
筆者がこの問題のテストプレイを行っていた時、情報1を解読する前にベッドの下を確認されてしまいました。そのため情報の隠す場所を変えてみるのもありです。例えば、情報2の答えを[机の引き出し]にかえ、ぬいぐるみに鍵を忍ばせておけばすくなくとも情報2を解かれる前に情報3にたどり着かれるのを防げます。今回の暗号は性質上非常に汎用性が高いので大体どこにでも情報を隠せるはずです。
また、難易度を下げる際は最初から情報3+を情報3として公開してもいいでしょう。
今回公開するサンプルシナリオは以上の3つになります。
このまま遊んでいただいても構いませんし、少しアレンジを加えても構いません。
「シナリオを作ったことがない!」という方はまずこのサンプルに
すこしアレンジを加える、という形から入るのもいいかもしれません。
サンプルにあるように、脱出ゲームにこれといった制作に関する縛りはありません。シナリオ2のように暗号を一切なくしても、逆に暗号を解かせるだけのシナリオでも有りでしょう。それどころか密室に閉じ込める必要はありません。無人島から脱出、とかブラック企業を辞職する、など自由な発想で作ってください。
最後に、ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。
いつかあなたとどこかの部屋で、叶うなら脱出ゲームで
お会いできる日を心よりお待ちしております。